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走ったこと感じたこと

上州武尊スカイビュー60km完走記

さる9/21(日)に、上州武尊スカイビュー・ウルトラトレイルに参加して参りました。120km、60km、30kmの3部門ありましたが、私が出たのは60kmの部。「第1回 みなかみ町 スカイビュートレイル60(みなかみハピネスカップ)」というのが、この部門のレースの正式名称らしいです。群馬県みなかみ町から、百名山武尊山(ほたかやま)を越えて、川場村まで走ります。

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書いていくと、ダラダラと長文になってしまいました。

週半ばでの予報は雨予報でしたが、当日は天気予報を裏切る快晴。コースは厳しいと聞いていますが、これは楽しい予感しか無い…。

高低図はこんな↓感じ

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最初の区間は28kmと長く、武尊山の山頂まで1000m以上の登り。更に山頂付近には鎖場があると聞いており、遅れれば渋滞にハマることが予想されました。長丁場ではあるものの最初から飛ばしていくのがレース攻略のカギと踏み、武尊山まで頑張り、あとはマイペースで走ることにしました。

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6時にスタートして、10kmほどはロードをひた走ります。トレイルレースのロード区間は、なかなかスイッチが入らず苦手ですが、なんとか頑張ります。途中、6月のNASUロングでレース中に一緒になった方と再会、エール交換をしました。

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さて、ロードを抜け、少し林道を走り、本格的なトレイルに入ってきました。が、普通の山道とは様相が違います。ここのルートは今回のレースのために使われていなかったルートを切り拓いた道のようです。切ったばかりの笹の枝がトレイルを覆っており、ルート開拓の苦労を思わせます…しかしながら、切ったばかりの笹がちょっと伸びて、ちょうど足にチクチクと刺さり痛い〜!来年になれば、踏み跡が多くなり、走りやすくもなるでしょう。なお、リニューアル第1回目のこのレースでは、このあと、こういう拓いたばかりの道が多く出てきます。

ここまでそれなりに順調に走っていましたが、ちょっと異変。マーキングに沿って走っていたつもりが、さっき走った場所に戻ってしまうという、謎のルートミス。分岐の見落としか?近くを走っていた人たちと一緒に、しばらく右往左往してしまいました。

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正しい道は、道ですらない、沢を遡上していく方向でした。ザバザバと水に入りながら、沢を登っていきます。こんなのは初めてです。楽しい!

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しかしながら、この先の渋滞を考えると、コースミスをしている間に、かなりの人数にパスされたのはちょっと手痛い。

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沢をしばらく登ったのち、武尊山に向かう一般の登山道に合流しました。ガシガシ登っていくと、徐々にまえが詰まり初めて…

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渋滞きました〜!

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鎖場ですが、梯子がしっかり掛かっていました。梯子一本につき一人で、渋滞となっています。ここは数分の待ちで通過。なお、あとのほうのランナーは登りで1時間待ちだったとか…(このあと来る下りの梯子はもっと悲惨だったとか…)

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待ち中に景色を眺める余裕ができ、一呼吸おくと、少し紅葉が始まった景色にすごく癒されました。ほんと、来て良かったなあ!と。梯子を抜けて、武尊山が眼前に現れました。

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周りの山々も美しい。

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気持ちよく走って、ピークに到着。10:00までに着けば、と思っていましたが、9:40くらいの着で、渋滞込みでもややお釣りがある状態でした。

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少しの間ですが、稜線に沿って気持ちよく走ります。まさにスカイビュートレイル。

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ずっと気持ちよく!とはなかなか行かないもので、下りの梯子も渋滞しておりました。

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ここで10分くらいの待ち。休憩しながら、補給食のジェルを摂って、のんびり待ちます。後のランナーは、120kmの部のランナーが追いついたりで、2時間以上の待ちもあったようですので、10分待ちはかなり順調な部類だったようです。

渋滞を抜けると、最初のエイドまで下り。ガレて走りにくい箇所もありますが、順調に進みます。ここからはやっと渋滞も気にせず自分のペースでレースを進められます。

が、途中でやっちゃいました。左の足首ひねりました。毎レース捻ってる気がするので、もうクセですね…。前のランナーが見えて、パスできる!と思ったときに捻ってしまったので、余計なこと考えると良くないみたいです。テンションは少し下がりますが、走れるようなのてま、もう気にせず先に進みます。

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最初のエイド、武尊牧場スキー場に到着したのが11時頃。なかなか順調です。最大の難関を越えた(つもり)ので、あとは気持ち良く走ります。エイドではコーラ、オレンジ、バナナを頂きました。

次のエイドまでの区間は11kmと短い。しかもロードがおおいので、油断しておりましたが…

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激坂の直登に心折られました(笑)

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↑の写真は斜度が分かるように、カメラを水平にして斜面を撮った写真ですが、これ30度以上の斜度があるように見えますね…。ここもまた、切り拓いたばかりの道のようで、足元は踏み固まっておらず、踏ん張らないと登れませんでした。もし、レースが雨だったら…と想像すると恐ろしい。

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私を追い抜いていくランナーの方に励まされたりもしながら、激坂を登ったあと、林道をしばらく走りました。

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で、2つ目のエイド到着。ここで12:30頃。まだ体力もあるので、またコーラ、オレンジ、バナナを頂き、あまり休まずすぐにエイド通過。

次の区間8kmもロードと林道だけだったので、すんなり通過。すんなりとは言うものの、やや疲れが出てきたのでポールを取り出して、ポール頼りでの走行でした。次の最終エイド、赤倉峠は14:00頃通過。

赤倉峠からのラスト20kmは大きな高低差が無いものの、アップダウンを繰り返す、ハードな区間でした。

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途中までは林道、ラスト10kmは再び、切り拓いたような道。

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夜明けすぐから始まったレースですが、やや日が傾いてきました。日が落ちるまでにはゴールしたいところ。しかし、なかなか終わりが見えない、長い区間。途中までは孤独に走っていたものの、後ろから来るランナーに追いつかれるようになってきました。ややペースが落ちたのでしょうか。

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何か、看板に書いてある。「心からあなたを誇りに思う 鏑木」

レースプロデュースの鏑木さんからランナーへのメッセージでした。あともう少し!

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そして、急に視界が開ける!

ここまで走ってきたランナーに鏑木さんが用意したご褒美ポイント、雨乞山の風景。ここまで来れば、あとは下りのみです(下りが急で全然走れなかったのだけれどもw)。

最後のロード2kmはキロ4分台でなんとか走り切り、ゴール!!ゴールタイムは10時間45分ほどでした。

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前評判に違わない、ハードなコースでしたが、レースから3日経って、今振り返ってみると、楽しいことしか思い出すことが出来ません。景色も最高で、また来たいレースです。

しかしながら、これだけ長いコースで、かなりの部分を新たに切り拓いたルートが占め、コース作りをされた方々の苦労は如何なるものだったろうか…。そして、その道を楽しんで走れた私は幸せ者だなあ、と思うわけです。次出るなら120km?