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走ったこと感じたこと

ハセツネ完走記

少し遅くなりましたが、ハセツネを振り返ってみます。レースでは、余裕もなく、今回は写真もほとんどありません。(レース時のコンディションと写真の枚数は相関しますね…)

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当初より目標としては、12時間台(あわよくば12時間きりも狙うという気持ちもありましたが…)。過去のリザルトを目安に、第1関門を3時間40分、第2関門を7時間半、第3関門を11時間での通過、ゴールは12時間45分、という目安のスケジュールを立ててスタートに立ちました。

スタート〜第1関門:浅間峠


午後13時スタート。スタートダッシュを決めて、渋滞を避けることだけを考えてスタートしました。入りの1kmはスタートの紛れがあったにも拘らず4分半、いくらなんでも飛ばし過ぎだろうよ。そうは分かりつつも、飛び出してしまったものは止められない。

えーと

スタートから4kmくらいで潰れました。渋滞は殆ど無く山道に入り、なんとか走っている体を保っていたものの、ガンガン追い抜かれていきました。もともと登りが弱いというのもあるし、ハセツネが強いランナーの集まりというのもあるのですが、にしても心臓がバクバクも打ち、体は言うことを聞かず、全然思うように走れませんでした。突っ込み過ぎたようです。

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ときどき、登り返しで渋滞気味になりましたが、だいたいスムーズに流れました。

こんな感じで集団走で進んでいたものの、途中でついていけなくなり、休みを入れて集団を見送る。次の集団についてしばらく走り、また見送る…というようなことを繰り返しながら、前に進んでいきます。どんどん置いて行かれている…心理的にも辛いコンディションでした。

そして、ハセツネ名物のずっと同じように見える杉林の中のルート。登っては下り、下っては登る、という繰り返しも辛い。GPSの距離を見ても、全然進まない…。

ボロボロになりつつも、目標の3時間40分に対して、5分遅れくらいで第1関門に到着。渋滞回避したにも拘らず、やや遅れて到着です。お釣り無いし疲労困憊でもうダメかな…と思いました。

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第1関門〜第2関門:月夜見


時刻は午後5時前。まだ日は出ているものの、終始、森の中を走るので、薄暗くなってきました。早めにヘッドライトをつけて走ることにしました。第1関門以降はストックも使用OKなので、頼ることにします。

この区間はコース図で見る限りはレース最高地点の三頭山に向かうとこだけが難所とように見えたのですが…。日が落ちて、暗闇になり、更にコースはずっと同じようにしか見えない。コース図には見えにくいアップダウンがずっと続く。登りはとぼとぼと歩いて置いていかれる、下りはなんとか走って前についていく、そんな感じで前になんとか進みます。

この区間最大の難所は三頭山への登り。ハセツネ唯一?の直登箇所です。

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両足の前ももがこの辺りで既につっており、足がうまく上がらない。とぼとぼと登ります。どんどん追い抜かれていきます。ただ、直登で標高を稼いでいるときは、前に進んでいるのが分かりまだメンタル的には楽でした。(それ以外の区間では登り下りの連続で標高みても進んだ感じがせず、非常に辛い…。)

三頭山を登りきり、走れない急な下りをなんとか下りていき、あとは下りで関門まで行けるかと思っていましたが、そうでもなかった。関門までやっぱりアップダウンの繰り返しはあり、また精神的にダメージが。

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関門の月夜見駐車場に到着。時刻は20:30でした。ボロボロでしたが、目安のタイムテーブルにぴったり乗ってきました。

ここは最初で最後のエイド、水かスポーツドリンクだけ1.5リットルまで補給してもらえます。水を1.5リットル、ハイドレにいれてもらい、その場で少し飲みました。周りには腰を落ち着けている人が多くいるようでしたが、あまり休みすぎないよう5分で再スタートします。


第2関門〜第3関門:御岳山


さて、第2関門を過ぎたら辛いところはだいたい終わり、そう聞いていたのですが…。御前山まではやっぱりキツいコースでした。やっぱりハセツネはハセツネ。何度も辞めたいと思いました。途中、霧で視界もなくなるし、進んでる感覚は無いし、やっぱりどんどん後ろからのランナーにパスされるし。御前山を過ぎるまではずっとこんな調子でした。

大岳山が近づくと少し様子が変わります。登りが岩がちになってきます。ストックも邪魔なくらいだし、ここを過ぎれば、あとは下り基調になる(はず)。この登りでストックをしまい、手を使って岩場をガシガシと登っていきます。レース最後の大きい登り、初めて気持ちよく登れていました。ストック無しのほうがいいのか、それとも今更スイッチが入ったんでしょうか…やっと楽しくなってきた気がします。

あとは下り。大岳山の下りは少し下りにくい岩場ですが、これも手を使いつつすんなりクリアー。

岩場を抜ければ、走れる下りになります。これまで抜かれたランナーをやっっと追いかけることができます。まだ足が少し残っていたようで、第3関門までほぼノンストップ。いくらかのランナーもパス。目標の通過は0時ちょうどでしたが、5分ほど貯金を作って第3関門へ。


第3関門〜ゴール


第3関門は止まらずそのまま通過。あと2時間でゴールすればOK。サブ13が見えてきました。

御岳の町を通過し、一度下ってから、日の出山への登り。これが本当に最後の登り。

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よく見えないけど、日の出山からの夜景です。このレースで60km地点にして初めて、開けた場所に出ました。

ここからの金比羅尾根は10km続く下り。走れる限り突っ込んでいこう。順調に飛ばしていました。前をいくランナーをここにきてガンガン追い抜いていく。

ただ、足の疲労は大きかったようで、5kmくらい走ったところでブレーキがかかるようになってきました。足が残ってないな、ペース下げよう、と思ったのですが、そのとき既に足は終わっていました。止まって一息。そして歩く。しかも真っ直ぐ歩けていませんでした。このとき、65km以上走ってきて満身創痍でした。

ただ…あと数km、前に進めばゴールに近づく。そう思い、なんとかチョコチョコと足を前に踏み出します。

最後1kmほどは林道のような走りやすい下り。ブレーキを掛けずに傾斜に身を任せて、なんとか走って下っていきました。下りきってからの舗装路もなんとかその勢いに乗って。ゴールに飛び込みました。

時刻は1:38。スタートしてから12時間38分でした。


レースを通して、登りは置いて行かれるばかり、下りもうまく下れず最後はお釣りなし。なんとか帰ってくるのが精一杯でした。目標通り13時間を切れたものの、悶々とした気持ちが残ったレースとなりました。あまりに辛いレースでまたチャレンジするにも覚悟要りますが、次に出るときはもっと強くなってスタートに立ちたいと思います。