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走ったこと感じたこと

おんたけUT完走

海の日の連休の日曜、2014OSJおんたけウルトラトレイル100kmを走ってきました。長野の御嶽山のふもとの林道を100kmひた走るトレイルランニングのレースです。先月のNASUロングに引き続き、2回目の100kmトレラン完走を目指します。

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少し長くなりますが、振り返ってみます。

7/20日曜の夜中0時のスタートですので、土曜に会場入り。三連休ということもあり、渋滞がひどく、東京から7時間くらいかかってしまいました...。

運転で疲れたのでレースに向けて車の中で仮眠します。会場にはテントを張って仮眠している方も多かったですが、近くの公民館もランナーの休憩所として解放されていたようです。3時間くらい寝て、そのあと買い込んだ弁当をしっかり食べて、レースに備えます。

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そうこうしているうちに、レースの時間が迫ってきました。暗闇の午前0時に王滝村・松原スポーツ公園をスタート。林道をぐるっと100km走って、ここに帰ってくることを目指します。100kmの部は1000人以上の参加だそうで、UTMFのポイントが3点取れることから人気になっているような感じがします。

コースの標高図は下記。累計標高差は4000m3000m(訂正)だそうです(EPSONWristableGPSでの計測では3523mでした)。距離に対してはそれほど厳しい標高差ではありません。

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スタート後、王滝村の住宅地を少し走ったあと林道に入ります。なお、ここから90km以上ずっと林道です。林道ウルトラマラソンという感じですね…。

ヘッドライトを点けて暗い林道を走り抜けていきます。登り始めて一気に500mくらいの標高を得るので、なかなかこたえます。といっても、体力的にまだまだ元気だったのと、登りといっても走れてしまう程の傾斜なので、序盤はしっかり走っていました。20km過ぎ地点の小エイドには2時半頃到着しました。まだまだ気持ちも体力も余裕でしたが、後々考えると、ここまでで体力を結構使ってしまったような…。

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1つ目の小エイドを過ぎ、まだ快調に走りますが、内臓の調子があまり良くなかったり、でかい石をガレた下りで思いっきり蹴ってしまい足の指が痛かったり(レース後に見たら、足の親指の爪が半分浮いてました…)。ちょっとずつ、疲労感が見え隠れし始めました。得意の下りは快調に飛ばしますが、途中の登りで少し歩いてしまいました。

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33km地点の最初の大エイド(第1関門)には4時半頃の到着。一応、距離で言えばレースは1/3過ぎたことになりますが、感覚的にはここからが本番という感じでした。すこしだけ空が明るくなってきた感じがします。おにぎりを頂き、また出発です。

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5時を回り、明るくなってきました。天候は曇りで小雨がぱらつくこともあり、走りやすい天候で助かりました。

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ずっと林道です。似たような道がこの先も続きます。暗闇で何も見えなければ気にならないかもしれませんが、景色変わらないなあ〜というのを意識してしまうとちょっと気持ちにダメージが。この辺から、ちょっと足が言うことを聞かなくなってきました。

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47km地点の2つ目の小エイドには6時頃到着。

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小エイドを過ぎてしばらくはフラット区間。足はあまり言うことを聞きませんが、ゆっくりペースで走っていきます。

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50kmを過ぎて、距離のうえでは後半ですが、辛いのはここからです。

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たまに気持ちよく走れる林があったり。

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三浦貯水池が綺麗だったり。

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フラットなエリアを過ぎると、打って変わって、登り基調に変わります。少し足が回復してきたのか、登りでもちょっと走れるようになってました。歩くのと変わらないようなペースですが…。足元がずっとガレていて、足裏が痛くなってきました。

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この辺りで少し並走した方と「頑張れば14時間は切れますね」という話をして、14時間切りを意識し始めました。15時間以内でゴールできればいいかな…と思っていましたが、14時間を切れば翌年以降の100マイルの部へのエントリー権が得られる基準なので、出る出ないは別にしてちょっと意識してしまいますよね。

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 途中からまた足が止まって走れなくなってきました。半分以上歩きで65km地点の大エイド(第2関門)へ到着。

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ドロップバッグを受け取り、ドロップに入れていたパンを頬張り、また出発。

しかしながら、ここからは満身創痍感が溢れてきました。

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ゆるい傾斜の登りと下りが続く区間ですが、フラットにすら見えるゆるい登りを自分の足は走ることを拒否し始めました…。相変わらず、進んでるかどうか分からないような同じ景色だし。自分の気持ちが折れないよう、自分のメンタルとの戦いになってきました。これがおんたけUTが「走る座禅」と呼ばれる由縁なのか…

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凄く長い間走っていた、否、歩いていた気もします。5歩走って10歩歩く、そんなイメージです。おそらくコース自体の傾斜などはきつくないと思いますが、自分の体が言うことを聞きません。関門の少し手前で下りに入りますが、得意ななはずの下りももはやまともに走れない。それでもなんとか、82km地点の第3関門にやってきました。ここで10時半頃。

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第3関門のエイドではそうめんを頂きました。これがめちゃくちゃ美味しかったです。私設エイドもあり、コーラも頂きました。凄く嬉しくて、最後までもう少し頑張ろうと。

第3関門を過ぎると、とうとう最後の登り2本。やっぱり走れそうな斜度でもほとんど走れず、かなり歩いてしまいました…。この時点で14時間以内には3時間の余裕、3時間で20km弱を走れば14時間を切れる、とは考えるものの、「これだけ走れない状況だと無理なんじゃね?」と弱気になる自分が出てきました。

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弱気になって走れないものの、最後の登りを登り切って、90kmのちょっと手前で下りに突入。やった、下りだ!と思ったものの、下りが小エイドまで6kmほど続きます。これが果てしなく感じられ、また辛い。ただ、下りきればあとはロードのみです。

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94km地点の小エイドには12時半頃の到着。ここで水を頂き、2kmくらい進めば、ロードに突入。

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ロードはフラットかやや下り基調なのですが、90km以上走ってきた足は満身創痍。キロ7分ペースが精一杯でした。

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100km地点を過ぎても、あとほんの少し残っています。

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スタート地点の松原スポーツ公園に帰ってきました。公園に入ってからの登りがなんとも厳しいのですが、なんとか踏ん張って、ゴールへ。タイムは13時間10分2秒。

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ずっと変わらない林道、ずっと走れてしまうコース。天候のコンディションには恵まれましたが、今までに出たトレランのレースで一番辛かったです…。

帰りの運転は、夜中から100km走ったあとの疲労で集中力が切れるのが怖く、ゆっくりパーキングで休憩を何度もはさみながら帰ってきました。

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どうしようもなく大盛りカツカレーが食べたくなり、諏訪湖サービスエリアで食べました。レース後の食事はなんとも言えない満足感・達成感があります…。

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この達成感のためなら、また来年も走っても…いやいや。